歴史

地藏寺は約1200年前に創建された、千葉県印西市にある比叡山延暦寺を本山とする天台宗の寺院。

山号を金龍山、院号を寳泉院、寺号を地藏寺という。

寺伝によれば、奈良時代聖武天皇の御代、高僧行基菩薩全国巡錫の折りこの地に草庵を結んだことに始まる。

ついで平安時代淳和天皇の御代、この地方は大飢饉におそわれた。悪疫が流行し人民は餓死するものが多く、これに心痛した天皇の勅により、慈覚大師円仁東国巡錫の折りこの地に逗留し、この地こそ地蔵菩薩の有縁の地なりと一念救世の心願を立て、三七日の間、悪疫退散と五穀豊穣の祈祷護摩供を勤修され、一刀三礼の下に御丈三尺の地蔵菩薩を刻して祭祀された。後に大師の言上により、仁明天皇の勅願所として承和年間に開山。近郊に八ヶ寺の堂塔を建立し、寺領八十九石を与えられた。この地を御供地として他の地と区分して、別の所としたのが別所の地名の根源である。

その後臼井城主の祈願寺ともされたが戦国時代に寺領は没収され、兵火にも遭遇し堂宇は焼失したが、江戸時代に入り領主稲葉氏の加護により、除地十三石を与えられ堂塔を再建。現在に至る。

 

秘仏本尊「木造地蔵菩薩立像」は慈覚大師円仁御作と伝えられ、平成7年(1995)に県指定有形文化財に指定。毎年1月5日、8月24日に特別開扉が行われ、地域の皆様より篤い信仰を集めている。

 

また、当区に伝承されている別所の獅子舞は、地蔵菩薩の御誓願である厄除祈願の獅子舞であると尊重され、郷土民俗芸能として称賛され、昭和41年(1966)に市指定無形民俗文化財に指定されている。


歴代住職

 1世~16世 不詳  
17世 宗 誉 寛永17年9月20日寂
18世 豪 憲 万治3年4月5日寂
19世 豪 安 延宝2年9月28日寂
20世 纂 海 元禄16年1月22日寂
21世 眞 海 元禄16年11月19日寂
22世 傳 海 正徳3年8月8日寂
23世 大 聞  
24世 泰 順 享保18年5月26日寂
25世 純 海 寛保3年10月2日寂 
26世・27世 不詳  
28世 泰 演 天明6年11月20日寂
29世~32世 不詳  
33世 泰 順 文政5年8月11日寂
34世 海 淨 天保13年9月4日寂
35世 泰 静 嘉永2年9月21日寂
36世 海 圓 安政2年8月5日寂
37世 亮 仙 安政3年8月より
38世 亮 珍 文久元年2月より
39世 秀 全 慶応2年7月より
40世 秀 海  
41世 賢 映 大正元年10月3日寂
42世 高 橋 堯 晃 昭和13年1月17日寂
43世 千 葉 堯 以 昭和17年7月19日寂
44世 豊 田 賢 栄 平成8年1月26日寂
45世 末 廣 正 栄 平成8年2月28日晋山
46世 豊 田 良 栄 平成19年7月18日晋山